お客様は神様ではないアメリカ②
日本の何が素晴らしいかと言うと、「おもてなし」の精神だ。
どこへ行っても皆さんとても親切で、心が温まる。チップの習慣のない国で、ここまでサービスが徹底しているのは感動ものだ。
アメリカだとどうだろうかと言うと。
あくまでも、私が住んでいるLA(ロサンジェルス)に限っての話だが、
まず、客がお買い物で列に並ぶのは、まあまあ出来る。
皆きちんと並んでいるわ。
問題は店員の方。日本だと、一人の接客が終わると、店によってマニュアルの違いがあるにせよ、大体
「お待たせしました、次のお客様どうぞ。」
くらいは言うだろう。こちらの店員、おもむろに一言
「Next!」(次!)
お金を払い終わり、品物を受け取った客の方が、
「Thank you.」
そして、店員の方が、
「You are welcome.」(どう致しまして)
で、
「Next!」(次!)
となる。
別に、彼ら、彼女らが怒っているとか、機嫌が悪いとかではなく、これが普通。たまに愛想の良い店員がいたとしたら、それは、売り上げの一部が自分たちの収入になるから。
普通のスーパーの店員は、自分たちの仕事をサービス業とは思っていないんだろう。だってチップがないもの。まして、客を神様なんて思うはずがない。
そんなドライな考えに慣れてしまうと、日本に滞在している期間は、本当に快適に過ごさせてもらえることが有難く、特に、滞在を終えて日本を発つときに、離陸する飛行機に手を振って見送って下さる空港のスタッフの皆様には、
「ありがとうございます。また来ますね。」
と、感謝を込めて心の中でつぶやく人は、私一人ではないと思う。
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