お客様は神様ではないアメリカ①
日本の年金を受け取るため、海外居住者は、毎年在留届を日本年金機構に提出する義務がある。
日本国籍の人は、日本領事館で在留届の申請をするが、私はアメリカ国籍なので、在留届の代わりに、居住国の関係当局発行の居住証明を提出する。
これを発行してくれるのは、ノータリー・パブリック(Notary Public)という所で、印鑑登録のないアメリカでは、不動産の契約書や公立学校への申請書、遺言書などにサインをする場合、本人確認の為に、このノータリー・パブリック(公証人)の前でサインをし、認証してもらう。
需要が多いようで、割とあちこちにある。
毎年の事なので、もう慣れたもの。
以前お願いしたところへ朝一番で行ってみた。
9:00オープンとある。
もう9時だけど。
そのへんぶらぶらして、9時10分にもう一度行った。白人のお姉さんが鍵を開けて入って行った。
「開いてます?」
「まだです。」
やたら機嫌が悪い。しばらく外で待ち、9時20分。まだドアが開かない。電気も点かない。
何か感じが悪いので、別の場所に行ってみた。
ドアに張り紙がある。
「今日はドクターアポがあるので9時半に戻ります。」
もう9時45分なんですけど。
Google Mapさんに聞いて、別の所へ行ってみた。その時点でもう10時。
書類一枚書いてもらうためにこんなにあちこち回って時間を無駄にするって、アメリカらしい。怒る気にもならない。
9時オープンなら、少し早めに行って9時には客に対応できる状態にしておくのが普通だと思うのが日本人。
こちらの人は、お給料も出ないのに、早く行く意味がないと考えるらしい。
9時オープンなら、9時に行けば良い。それからダラダラコーヒーを飲んだりおしゃべりをしたりして、実際に働き始めるのは20分後なんてのは当たり前。
(さっきのお姉さんは、20分経っても働き始めてなかったけど。)
昭和のBBAは、百歩譲って9時に入ったとしても、準備をしながら客に対応すればいいのにと思ってしまう。
国民性の違いと言えばそれだけの話なんだけど、つくづく日本人の勤勉さは世界に誇れると思う。