隣の部署に監査が入るらしい。 マニュアル人間の扱い方
このところ、隣の部署がザワついている。
オーナーは普段は出たり入ったりしてあちこち飛び回っているのに、
最近はずっとオフィスにいるし、
何ならオーナー夫さんもずっとオフィスに居たりする。
皆さんとても忙しそう。
雰囲気もピリピリしていて、迂闊に話しかけられない。
こういう時は息を潜めて静かにしているのが一番。
こっそりM子さんに聞いたら、監査が入るらしい。
はは~~ん。だからね。
これに引っかかったら営業停止になるので、少しでも書類に不備がないようにと、
みんなして手分けして取り掛かっているというわけだ。
うちの部署も以前1度監査が入ったことがある。
うちの部署は、ビジネスのやり方が隣の部署とは違うし、もっと簡素でわかりやすいので、
突っつかれるような材料がない。
スタッフさんと顧客の情報は専用ソフトで管理していて、
常にアップデートしている。と、1万回言っているのに、
聞きゃあしない。
オ「ラクラシさん、印刷してこのファイルに入れて、いつでも見られるようにしておいて頂戴。」
ラ「PCに全部入っているんですよ。すべてアップデートしてあるんですよ。」
オ「ほら、見てちょうだい。ここの期限が切れてるわよ。」
あのですね。
情報は毎日のように更新があるんですよ。その度に紙に印刷していられないんですよ。
何度言ったらわかるんだ。
と思うけど、分からないんだなこれが。
形のあるものしか信じない人なので、ファイルばかりがどんどん増えて行く。
表を作れ、印刷しろと言われても私がしないものだから、今度はマキさんに言ってる。
そうしてマキさんの仕事が増えて行く。
ごめんよ。
ところで、
監査官に、オーナーが気を使ってコーヒーなんかを勧めても、
ああいう所の人って、例えコーヒー1杯でも貰ったら賄賂を受け取った事になるからと、
いっさい手を付けないのね。徹底している。
アメリカらしくないわ。