いつの間にか長くなったLA暮らし

ロサンゼルス(LA)に住み始めて、いつの間にか40年以上が過ぎました。仕事と趣味を楽しみながら、忘備録としてつらつら書いています。

俺の飯はどうするんだ?


N代からメールが入った。


「ラクラシさん、S氏、聞いてほしい話があるの。飲みに行かない?」


はいよ。二つ返事。


次の日、3人が集まりやすい居酒屋さんに集合した。


なによ、なによ。どうしたよ。


まずはビールで喉を潤して、N代の話が始まった。



N代には日本に高齢のご両親がいて、


今回お母さんが歩けなくなり、検査の結果、腰の骨を3か所骨折していることが発覚し、


緊急手術をするということで、急遽帰国することになった。


同時期に同じ職場の女性が、お父さんが肝臓がんの末期ということで、


やはり緊急帰国することになった。



緊急と言っても帰国まで1週間くらいあるので、お休み申請をした後は、


二人とも休む間に予想されている分の仕事は早めに済ませ、


引継ぎ事項などもきちんとまとめて、それでも困った時は、


日本でもメールやテキストは受けることが出来るので、それで対処するようにして、


会社には極力迷惑をかけないように準備していた。



「それなのによ。」



「あなたたちがお休みする間、〇〇への連絡はどうするのよ。」
「〇〇は誰がするの!」



などなど、



自分たちの事しか考えない態度にむかついたと。


わかる。


すごくわかる。



うちの職場でも、親が危ないという理由で緊急帰国する人は少なくない。


職種は違うが、休まれると困るのは同じだ。


でも、休んで申し訳ないと思っている人に対して、少なくても私はそんなことは言わない。



「家族より大事な仕事なんてないんだから、こちらのことは心配せず、後悔しないようしっかり看病してきてくださいね。」



と言って送り出す。(自慢ではなく、心からそう思う)


海外で暮らしている日本人の中には、留学や駐在、結婚や転勤、


一時的な滞在、永住、市民権など、色々な人がいる。


日本の家族を大切に思う気持ちは皆さん同じだ。


遠くに住んでいたために間に合わなかったら、きっと一生後悔する。


その気持ちが分からないのかなあ。



使い古された笑い話の一つに、


定年退職したご主人が、どこへ行くにも奥様の後を付いて歩いて、


奥様が熱を出して寝込んだ時には、


「俺の飯はどうするんだよ。」



と、途方に暮れるというのがあったのを思い出してしまった。


 

自分で何とかして下さい

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