いつの間にか長くなったLA暮らし

ロサンゼルス(LA)に住み始めて、いつの間にか40年以上が過ぎました。仕事と趣味を楽しみながら、忘備録としてつらつら書いています。

読みたかった本 「コンビニ人間」


第155回芥川賞受賞作のこの本を、ずっと読みたいと思っていた。


今回、やっとAmazon Unlimitedで読めるようになったので、


早速読んでみた。



幼い頃から「他とは違う」自分を、


どうしたら「普通」になるのか、


周りの人たちを見て模索していく主人公の古倉恵子。


大学卒業後も就職はせず、18年間ずっとバイトとしてコンビニで働いている。


すべてマニュアル化されたコンビニで働くことで、


自分の生活をマニュアル化し、それに従って生きることで


「普通」に生きていくようになる。


そこへ現れた白羽という男性。


この男が、もう本当にクズ。





統一化された価値観の中で生きることが「普通」なら、


その「普通」の中で生きにくさを感じている人たちは、


その苦しさをどこへ持って行けば良いのだろう。


「多様性」とは何だろうと思わされる。



世の中には色々な人がいる。


自分と違った価値観の人がいるのは当然なのに、


「そういう人もいる。」


と思って放っておいてくれない。


その煩わしさから恵子は白羽にある提案をする。




文章は読みやすく、サクッと読める。


主人公の古倉恵子をはじめとして、登場人物の誰にも共感が出来ないんだけど、


でも、


色々と考えさせられる作品だ。

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