私の事なんて誰も見ていない
長く働いて来ているが、あまり広い交友関係を持っていないので、自分が顔が広いと思ったことがない。
それなのに、趣味のウォーキングを楽しんでいると、色々な人から、
「ラクラシさん、あそこ歩いていたでしょ。見ましたよ。」
と言われる。
え?! '^
あー恥ずかしい。私の事なんて、誰も見ていないと思っていたのに。
歩きながら、地域ネコと遊んだり、可愛いお花を見つけては写真を撮ったりしているくらいなら見られてもまだ良いが、
犬に吠えられたり、
きれいにしている家をぼーっと眺めていたり、
段差に躓いてこけそうになったり
している所なんか見られていたと思うと、顔から火が出る。
何食わぬ顔で、
「あら、今度見かけたら、声をかけて下さいね。」
なんて一応言うが、次からはそのルートは避けて、別の場所を歩くことにしている。
それなのに、
「ラクラシさん、あそこ歩いていたでしょ。見ましたよ。」
え?!
仕方ない。車で少し遠くまで行き、そこで歩き始めることにした。それも、大通りは避けて、脇道裏道を選んで歩いているのに、
それなのに、
「ラクラシさん、あちこちに現れるね。先日はあそこで見たし、その前はあそこで見たよ。」
「なんだって!!」
Oh No
「そんなに歩くのが好きなら、僕が主催する登山サークルに入らない?」
勧誘されてしまった。
ど、どうしよう。