いつの間にか長くなったLA暮らし

ロサンゼルス(LA)に住み始めて、いつの間にか40年以上が過ぎました。仕事と趣味を楽しみながら、忘備録としてつらつら書いています。

写真をどうするか

        

         
ヒロコさん(仮名)は、国際結婚されていて、ご主人はアメリカ人だ。日本に対して理解があり、ヒロコさんたっての希望の、「老後は日本へ」を受け入れ、日本へ移住をすることになった。



ヒロコさんのすごいところは、アメリカを引き払う際に、気に入りの数枚を残し、写真を全て処分したところだ。



「私は過去は振り返らないの。前を見て生きていくから、遺影用の写真があれば、他の写真はいらないわ。」




おとこまえ!!!



確かに、デジタル化になるまでは、写真は大きくて重いアルバムに貼って保存していたので、引っ越しの際は運ぶのが一仕事だ。



うちも、子供たちが産まれてから、それぞれにアルバムを作り、さらに家族用としてもアルバムを用意して保存してある。



今のコンドに引っ越す時は、生活を縮小する必要があり、日本から送られてきた、今見たら誰かわからない親戚の誰かの結婚式の写真とか、どこかの赤ちゃんのお宮参りの写真とかの、立派に装丁したアルバムは、申し訳ないが処分させてもらった。



それでも、かなりの量の写真が、アルバムに入って残っている。



子どもたちが自立するときに、



「アルバム、持って行ったら?」



との母の言葉に、あの子たち、



「いらない。」



だって。



ちょっとぉ。



あなたたちが産まれた時からの写真よっ。
あなたたちの歴史よっ。



「お母さんにあげる。」



ですと。




ヒロコさんの境地には、なかなか達することができない。

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