おネコ様がいらっしゃる②
隣の部署のM子さんは、午後3時までのパートで働いている。先日、珍しくお昼頃に慌てて帰り支度を始めた。
何かあったらしいが、個人的な事情で言いたくないかもしれないから、
「どうしたの?何かあったの?」
なんて聞くのは下品な気がして、こちらから触れることはしなかった。
次の日、
「ねえ、聞いてよ。」
はい、聞きますよ。
何でも、息子さんが帰省の折連れて帰って来た猫ちゃんを、ご家族全員で、それはそれは可愛がって飼っていらっしゃるのは以前から聞いていた。
その猫ちゃんが、急性喘息になったとか。それで昨日は救急病院へ連れて行くため早退したのだそうだ。
それが、その病院には十分な医療設備が整っていないため処置ができなく、酸素吸入をしながら救急車で専門病院まで運ばれたそうだ。
そこで気道拡張チューブを入れ、息ができるように処置してもらうため、現在入院中とのこと。
「もう、心配で心配で。」
そうでしょうね。
「猫のいない家に帰るなんて…。ラクラシさんならわかるでしょ?」
わかります、わかります。
3日間入院してやっと気道が開き、無事退院が決まったと、喜んでいらした。
ペットは家族と同じだからね。
M子さん、猫ちゃんがそばにいる時に掃除機のごみを捨てていたたから、そのせいで喘息になったのかも知れないと心配していたけど、原因は分からないと思うので、自分のこと責めないでほしいなあ。
ただ、息子さんが連れてきた子だから、責任感じたんだと思う。
無事帰って来られて一安心。
愛情深いM子さんに1票。
動物の救急車って初めて聞いた。走っている所、見た記憶がない。
その後送られてきた請求書を見て倒れそうになったM子さんにもう一票