いつの間にか長くなったLA暮らし

ロサンゼルス(LA)に住み始めて、いつの間にか40年以上が過ぎました。仕事と趣味を楽しみながら、忘備録としてつらつら書いています。

久し振りに出したミシンと母の思い出


クリスマスにオーナーから頂いたジャケットの袖が長すぎて鬱陶しいので、


切った。


じょき。



そして、縫った。




久し振りにミシンを出した。


あんまり久し振りだったので、使い方を忘れていて、ちょっと練習が必要だった。


といっても、私の洋裁力は、せいぜい直線とジグザグ縫い。



このミシンは、母の形見だ。


母は若い頃から手芸が得意で、


その時々に流行っていた手仕事のほとんどに手を出していた。


編み物、洋裁、ビーズ手芸、リリアン、造花作り、フェルト人形などなど。


昭和の匂いのするこれらの手芸をまとめて、おかんアートと呼ぶそうだ。


その中でも、70歳を過ぎてから始めたパッチワークにはまり、


通っていた教室が主催したデパートの展示会などに出品もしていた。


かなり大掛かりな作品もあり、私が帰ると決まったら、家の中の至る所に作品を飾り、


これとこれは賞を貰ったなどと自慢していた。


私はたまにしか行かないせいもあり、その一つ一つを見ては、


「お母さん、これすごいねえ。細かい仕事、大変だったでしょう。」


なんて言って母を喜ばせていたが、姉といったら、


「何、このババくさい色使い。」


とか、まあ情け容赦ない。



その頃買ったこのミシン、母は、いつかラクラシにあげるねと言っていた。


年を取って手芸もしなくなり、使うことがなくなったミシンを、


その後行った時に父が持たせてくれた。



繊細な機器なので、飛行機では手荷物として運ぶようにと言われていたのだが、


なんせ重い。


手荷物の重量制限に引っかかり、やむなく貨物扱いになった。


心配したけど、特にぞんざいな扱いにはならずに無事受け取ることが出来た。




今はお手頃価格で手に入るようだが、母が買った時は、かなりいいお値段がしたそうだ。


技術さえ伴えば、かなり色々なことができるらしい。


技術さえ伴えばね。

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