今年もまたこの時期が来た
毎年暮れになると餅つき機を取り出す。
この餅つき機は友人のご主人の形見で、型も古く、
つき上がったお餅が中釜にくっついたりして、あまり使い心地が良くない。
でも、それでも新しいものにする気持ちが起きない。
毎年この時期に取り出し、故人を思い出すのが、
形見分けしてもらった自分の、せめてもの気持ちだと思っているからだ。
今年も
「お餅つくけど、貰ってくれる?」
と、何名かの友人に声を掛けたら、みなさん喜んで下さった。
嬉しい。
自分たちの分も含めて5カップ分を10袋。
オー結構な量。
毎年の事とは言え、微妙なコツをつかむのに2-3回の練習が必要だし、
朝家を出る前にお米を水に漬け、夕方帰ってから機械を2度回す。
広げて粗熱を取ってから切って袋に詰めて冷凍庫へ。
これを今年は1週間で10袋分作った。
結構な作業になる。でも、これがあると年末だなあと感じる。
キッチンでわさわさしているのを見てオットが、
「今年もまたこの時期が来たねえ。」
ですって。
普段私のすることに関心持った発言をすることがないのに、珍しい。
どうしたの?
と聞くと、
「1年のうちで、お餅を食べさせてもらえる時期がやっと来た。」
自分で買うほどではないけど、あれば嬉しいのだそうだ。
そういうことね。
まあ、それで年末を感じるのも良しとしよう。
切れ端は自分たちで引き受ける。
形成にも慣れて、やっと切れ端が出なくなったと思ったら修了。
切れ端も餅は餅