肩身が狭い
うちの会社は、元々、となり部だけだった。
それが、ビジネスに付随して、だんだんと必要性が出てきた部分があり、
それは政府からは支払われない仕事内容なため、後からできた部だ。
私は、最初は現場のスタッフだった。
それが、オフィスの人が帰国すると言うので、引き継いでオフィスに入ることになった。
トータルすると、ずいぶん長くお世話になっている会社だ。
その割には、ラクラシ部はいつまでたっても肩身の狭い思いをしている。
先日は、監査が入ると言うので、いつもは倉庫のようになっている部屋を片付けて、
印象を良くしようとしたらしいが、
ラクラシ部の事務用品やファイル類を全て取っ払われて、
何がどこにあるかわからなくなるは、
どこかから持ってきた本箱をドカンと置かれて、
ファイルキャビネットは開けられなくなるは、
こういうことが、割としょっちゅうある。
決して意地悪とか、わざとやっているわけではない。
何かが起きて、頭の中がそれで一杯になると、他のことはすべて吹っ飛んでしまうだけ。
長くいるので、オーナーの頭の中、案外わかっちゃう。
なので、こっちの仕事をしていて忙しいのに、
となり部の仕事を優先させろと言ってきて、
「これやってちょうだい、今やってちょうだい。」
と、やいのやいの言ってくることがあっても、私は別に腹も立たないが、
マキさんはまだ若いので、こういうことが続くとちょっとがっかりするようで、
特に、最近、ラクラシ部が移転するかもという話が出たこともあり、
「ラクラシさん、私、早く他へ移りたいですぅ。」
なんて言い始めた。
前は、頑張って認められて、肩身が広くなりたいなんて思ったこともあったけど、
そんな日は多分来ない。
ものは考えようで、特別忙しい時以外は、自分のペースでできるし、
日本語で他のことをやっていても、オーナーにはわからないし(こら)、
居心地は良いのよ。
なので、永遠に肩幅の狭い、じゃなくて、肩身の狭いラクラシ部なのであります。