60歳で渡米したチャレンジャー
駐在や学生さんのような短期滞在者以外、アメリカで合法的に生活するには、
永住権が必要だ。(その他色々あると思うけど、大きく分けて)
その永住権には、
「Diversity Immigrant Visa Program(多様性移民ビザプログラム)」という制度、
いわゆる抽選があり、資格要件を満たしていれば、合法的にアメリカで労働ができる。
今回、うちの会社に応募してきたのは、この抽選に当選して、
60歳で渡米してきた人だ。
この、抽選永住権は、宝くじのようなものだという人もいるが、
当たったからと言って、決して夢のような未来が待っているわけではない。
駐在員のように、会社の後ろ盾があるわけでもなく、
たった一人、誰も知り合いのない所に飛び込んで、英語も不自由な所からの出発だ。
住むところも仕事も、すぐに見つかるかどうかも分からない。
彼女には失礼な言い方になるが、
若い人なら、えいやッと飛び込んでみるのも、人生経験になるかもしれないが、
日本での仕事を辞めてきたわけだから、60歳でのチャレンジは勇気があるなあと思う。
ただ、その年齢で来たということは、ある程度まとまったお金を持ってきたんだろうし、
当選したから来ただけで、気が済んだら帰るかもしれないし、
もしかしたら、何らかの方法で、大成功を収めるかもしれない。
それは誰にもわからないことだ。
現在彼女は、広いLAで、車は持たずにバスで移動している。
バスでの移動は、車もガソリン代も保険もいらないから、
乗り換えが上手く行ったら、案外安上がりだったりする。
チャレンジャーの彼女の今後を応援したいと思っている。